なむとす(読み)ナムトス

デジタル大辞泉 「なむとす」の意味・読み・例文・類語

なむ‐と◦す

[連語]連語「なむ」+格助詞「と」+サ変動詞「す」。「なんとす」とも》その事態に立ち至ることが近々に迫っているか、またはそう確信される状態にあることを表す。…てしまおうとする。…てしまいそうだ。
「春もすでに暮れ―◦す」〈平家・一〇〉
「家の内にをれば、忽ちにひしげ―◦す」〈方丈記

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精選版 日本国語大辞典 「なむとす」の意味・読み・例文・類語

なむ‐と・す

  1. 〘 連語 〙 ( 完了の助動詞「ぬ」の未然形推量の助動詞「む」が付いたものを格助詞「と」が受け、これにサ変動詞「す」が結合したもの ) その事態に立ち至ることが、近々に迫っている、または確信される状態にあることを表わす。…てしまおうとする。…てしまいそうだ。→むとす
    1. [初出の実例]「岡宮に御宇天皇(あめのしたしろしめししすめらみこと)の、日継はかくて絶奈牟止(たえナムトす)」(出典続日本紀‐天平宝字六年(762)六月三日・宣命)

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