なむとす(読み)ナムトス

デジタル大辞泉 「なむとす」の意味・読み・例文・類語

なむ‐と◦す

[連語]連語「なむ」+格助詞「と」+サ変動詞「す」。「なんとす」とも》その事態に立ち至ることが近々に迫っているか、またはそう確信される状態にあることを表す。…てしまおうとする。…てしまいそうだ。
「春もすでに暮れ―◦す」〈平家・一〇〉
「家の内にをれば、忽ちにひしげ―◦す」〈方丈記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「なむとす」の意味・読み・例文・類語

なむ‐と・す

  1. 〘 連語 〙 ( 完了の助動詞「ぬ」の未然形推量の助動詞「む」が付いたものを格助詞「と」が受け、これにサ変動詞「す」が結合したもの ) その事態に立ち至ることが、近々に迫っている、または確信される状態にあることを表わす。…てしまおうとする。…てしまいそうだ。→むとす
    1. [初出の実例]「岡宮に御宇天皇(あめのしたしろしめししすめらみこと)の、日継はかくて絶奈牟止(たえナムトす)」(出典続日本紀‐天平宝字六年(762)六月三日・宣命)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android