ニジニータギル(その他表記)Nizhny Tagil

デジタル大辞泉 「ニジニータギル」の意味・読み・例文・類語

ニジニー‐タギル(Nizhniy Tagil/Нижний Тагил)

ロシア連邦中部、スベルドロフスク州都市ウラル山脈東斜面、タギル川沿いに位置し、市内にニジネタギリスキー湖がある。17世紀末に鉄鉱山が開かれ、18世紀に製鉄業発展。20世紀半ばに鉄鋼コンビナートが建設された。同地の鉱山や工場を所有したデミードフ家が19世紀に建造した図書館博物館などが残っている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニジニータギル」の意味・わかりやすい解説

ニジニータギル
Nizhny Tagil

ロシア中西部,スベルドロフスク州の都市。州都エカテリンブルグ北北西約 120km,ウラル山脈中部東斜面にあり,トゥラー川支流タギル川に臨む。ウラル地方の最も古い鉱業中心地の一つで,1725年付近に産する鉄鉱石を利用する製鉄工場が建設されたことに始まる。ロシア革命後の 1930年代後半,ノボタギル製鉄工場 (1957年ニジニータギル鉄鋼コンビナートに発展) とそこで生産される鉄を原料とする貨車製造工場が建設され,化学工業 (プラスチック) も発達している。鉱山,教育の各大学がある。エカテリンブルグと鉄道,ハイウェーで連絡。人口 36万1883(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニジニータギル」の意味・わかりやすい解説

ニジニー・タギル
にじにーたぎる
Нижний Тагил/Nizhniy Tagil

ロシア連邦中部、スベルドロフスク州の重工業都市。ウラル山脈中部東斜面、タギル川の沿岸にある。人口39万5800(1999)。ウラルの古い製鉄中心地の一つで、最初、銅精錬工場がつくられたが、市の発展は、1725年、地元の鉄鉱石を利用する製鉄工場建設以降である。工場用地に適する比較的平らな土地であったので、1930年代末にノボ・タギル鉄鋼工場がつくられ、57年これをもとにニジニー・タギル鉄鋼コンビナートがつくられた。そして同コンビナートの製品をもとに機械工業(貨車)が発展した。また、化学工業(プラスチック)も建設された。ウラル工科大学分校、教育大学や人形劇場、郷土博物館などの教育・文化施設がある。

[中村泰三]

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