ニューコメンの蒸気機関(読み)ニューコメンのじょうききかん(その他表記)Newcomen's steam engine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニューコメンの蒸気機関」の意味・わかりやすい解説

ニューコメンの蒸気機関
ニューコメンのじょうききかん
Newcomen's steam engine

1712年にイギリスの T.ニューコメンにより発明され,実用化された最初蒸気機関パパンの蒸気機関のようにシリンダを直接加熱冷却する方式ではなく,独立したボイラから蒸気をシリンダ内に送り,蒸気の冷却もシリンダ内で水を噴射して行うもので,1分間に 10回程度のピストンの往復運動を行うことができた。最初のものは,出力 4kW程度であったが,順次出力の大きいものがつくられ,ワットの蒸気機関が出現する (1769) まで炭坑の揚水用機関として大いに利用された。

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