日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニーラゴンゴ火山」の意味・わかりやすい解説
ニーラゴンゴ火山
にーらごんごかざん
Nyiragongo Volcano
アフリカ中部、コンゴ民主共和国(旧ザイール)東端にある活火山。キブ湖の北約20キロメートルに位置する。アルカリとカルシウムに富む玄武岩の成層火山である。標高3469メートル。約100個の側火山(寄生火山)があるなど、山腹噴火が多い。北隣のニヤムラギーラ火山などとともに東アフリカ火山帯のビルンガ火山群に属する。有史以後、1884~2002年に十数回噴火した。1894年、第1回登頂探検で山頂火口底に溶岩湖が発見された。1977年の山腹からおきた噴火では非常に低い粘性の溶岩が速く流れたため、逃げ遅れた人々61名が犠牲になった。このとき溶岩流はゴマの市街地まで到達した。2002年1月の噴火でもゴマ市に溶岩流が達した。アルバート国立公園内にあり、ゾウやマウンテンゴリラの生息地。
[諏訪 彰・中田節也]