ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノルウェー建築」の意味・わかりやすい解説 ノルウェー建築ノルウェーけんちくNorwegian architecture ノルウェーでは 10世紀以降キリスト教が布教され,各地に聖堂が建てられた(→キリスト教建築)。12世紀の木骨板壁づくりの独特の聖堂(スターブヒルケ)が,ウルネス,ボルグンド,ロムにみられ,きわめて東洋的な形態を示している。12世紀建造のスタバンゲルのスタバンゲル大聖堂,12~14世紀に建てられたトロンヘイムのニダロス大聖堂にはイギリス建築の影響がみられ,ベルゲンのホーコン王の館のホール(1261。→ホーコン4世)は傑作の名が高い。ルネサンス建築はオランダを経由して入り,オスロのアーケルスフース城(1624)やクリスチャンサンの都市計画(1641)が知られている。ノルウェーの住宅建築は 18世紀までほとんどすべて木造で,トロンヘイムのスティフツゴルデン(1774~78),ベルゲンのダニスゴルド(1770年代)が最も優れた例である。新古典主義建築も遅く,オスロの王宮(1824~48)が代表作とされ,近代建築においても,ほかのスカンジナビア諸国に比して活動が控えめで,わずかに,アルンスタイン・アルネベルクとマグナス・ポウルスソン設計のオスロ市庁舎(1933~50)が注目される。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by