ルネサンス建築(読み)ルネサンスけんちく(英語表記)Renaissance architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルネサンス建築」の意味・わかりやすい解説

ルネサンス建築
ルネサンスけんちく
Renaissance architecture

15~16世紀中頃,ヨーロッパ全域に開花した革新的建築様式中世のゴシック建築は抽象的な神の尺度を求めたが,ルネサンス建築では人間の尺度を基準とすることが求められ,ギリシア,ローマの建築を範とする構成的な形態美が追及された。この発端はイタリアのフィレンツェであり,F.ブルネレスキによるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドームがその嚆矢とされる。その後,L.アルベルティミケロッツォ・ディ・バルトロメオらが活躍したが,15世紀の末から 16世紀初めにかけて D.ブラマンテがローマで活躍し,様式,構成内容において熟成の頂点に達した。一般に彼やラファエロが活躍した時代を盛期ルネサンスと呼ぶ。これはたちまちアルプス以北の諸国のならうところとなり,進んで導入につとめたが,その展開や表現は地域によってかなり異なる。フランスではブロア城シャンボール城など,ドイツではハイデルベルク城,アウクスブルク市議事堂などが代表的作品としてあげられる。

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