スタバンゲル(その他表記)Stavanger

デジタル大辞泉 「スタバンゲル」の意味・読み・例文・類語

スタバンゲル(Stavanger)

ノルウェー南部の港湾都市。ボクナフィヨルド湾口に位置する。北海油田開発に伴い、1960年代より急速に発展。12世紀に建造されたスタバンゲル大聖堂ほか、旧市街には18~19世紀頃の木造家屋が町並みが残る。ノルウェー石油博物館がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「スタバンゲル」の意味・わかりやすい解説

スタバンゲル
Stavanger

ノルウェー南西部,ローガラン州北西部にある同州の州都。州の産業,文化の中心。人口11万4574(2005,全国第4位)。交易地として興り,1125年に司教座が置かれてから発展。司教座がクリスティアンサンに移された(1682)後,衰退したが,19世紀に盛んになった海運業とニシン取引によって再興。近年港湾も近代化された。市の就労人口の約半数を雇用する工業に,古くからあった缶詰工業のほかゴム製造業,造船業,織物工業,そして最近は北海原油の精製貯蔵等がある。隣接するイェーレン地方における農業の急速な発展に呼応して農産品取引の増大も顕著である。スタバンゲル大聖堂の建造は1125-1275年になされ,ロマネスクとゴシックの両様式にまたがっている。ノルウェー伝道協会本部と伝道学校があるほか,スタバンゲル放送局,同博物館,同市立管弦楽団,ローガラン劇場等がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スタバンゲル」の意味・わかりやすい解説

スタバンゲル
すたばんげる
Stavanger

ノルウェー南部の都市。同国の西海岸に広がるフィヨルドのうち、最南端に位置するボクナフィヨルドの湾口、南岸にある。人口11万0062(2002)。町の中央部には、12世紀に建ったノルマン風の教会をはじめ、露天市場や狭い石畳の道など、古い町並みを残している。これを取り巻き、漁業・貿易関係の港湾施設、工業地帯、そして住宅地域が形成されている。工業は魚類の缶詰工業や造船業が盛んである。北海の海底に天然ガス田と油田が発見されるに及び、造船などの優れた技術とフィヨルドの深い水深を生かして、石油掘削・貯蔵用プラットホームの建造工業へ発展した。西側の町ソラには北海油田への資材補給基地や空港、精油所があって、多くの石油関係者が集まる。このためスタバンゲルを核とした北イェーレン地区の人口は急増した。

[竹内清文]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタバンゲル」の意味・わかりやすい解説

スタバンゲル
Stavanger

ノルウェー南西部,ローガラン県の県都。北海にのぞむ港湾都市。8世紀に集落がつくられ,12世紀に大聖堂が建設されてカトリックの司教座がおかれた。 1425年に商業都市として都市権を獲得。イギリスやヨーロッパ大陸との多角的交易の進展とともに次第に発展。現在は漁業,魚肉加工の一大中心地。造船,金属,織物などの工業のほか,1971年から採掘が始った北海油田の石油精製も盛ん。市の南部には肥沃なイェーレン農業地帯が広がる。オスロからの鉄道の終点。人口9万 9764 (1992推計) 。

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百科事典マイペディア 「スタバンゲル」の意味・わかりやすい解説

スタバンゲル

ノルウェー南西部のボクン・フィヨルドに臨む港湾都市。ローガラン州の州都。漁業基地で,水産加工業が盛んであるが,造船,製鉄なども行われる。8世紀以来の歴史をもつ古都。1960年代の北海油田の発掘ではノルウェー側の開発拠点となった。20万3771人(2013)。

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