改訂新版 世界大百科事典 「ハインツェル小僧」の意味・わかりやすい解説 ハインツェル小僧 (ハインツェルこぞう)Heinzelmännchen ドイツの伝説に登場する小人姿の家の精。陽気でいたずら好きだが,人に大きな危害を加えることはなく,機嫌を損じないかぎり夜の間に仕事を片づけてくれたり,予言や警告をしたりする。ケルンとリューネブルク(フーデミューレ館)のハインツェル小僧が名高く,前者はコーピシュAugust Kopisch(1799-1853)の譚詩にうたわれ,後者はグリム兄弟の伝説集に逸話が収められている。用事が知らぬ間に済んでいたり,重宝な秘書がいたりすると,現代でも〈ハインツェル小僧〉を引いて表現する。執筆者:新井 皓士 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by