ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グリム兄弟」の意味・わかりやすい解説
グリム兄弟
グリムきょうだい
Brüder Grimm
(弟) ウィルヘルム Wilhelm Carl 1786.2.24. ハーナウ~1859.12.16. ベルリン
ともにドイツの文献学者,言語学者。ハイデルベルクのロマン派と密接な関係をもち,A.v.アルニムや C.ブレンターノに刺激を受け,『子供と家庭の童話』 (1812~15) ,『ドイツ伝説集』 Deutsche Sagen (16~18) を兄弟で出版。 1830年兄はゲッティンゲン大学教授,弟は図書館司書,のち教授となったが,同大学の7教授事件に連座して辞職,41年ベルリンに移り,ともにベルリン大学教授となり終生行動をともにした。 38年には膨大な『ドイツ語辞典』 (52~1961) の編纂に着手。また兄のヤーコプは言語学の分野で才能を示し,ヨーロッパ諸言語間における音韻法則,いわゆる「グリムの法則」を発見。これは,のちの学者により補正されはしたが,『ドイツ文法』 Deutsche Grammatik (4巻,1819~37) ,『ドイツ語史』 Geschichte der deutschen Sprache (48) とともに画期的な業績。
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