20世紀西洋人名事典 「ハインリッヒベル」の解説
ハインリッヒ ベル
Heinrich Böll
1917.12.21 - 1985.7.16
ドイツの小説家。
元・国際ペンクラブ会長。
ケルン生まれ。
第二次大戦に出征後、廃虚となった故郷に戻り作家活動にはいる。1949年前線に戻る帰休兵の心理を描いた「汽車は遅れなかった」で注目され、「旅人よスパ...に来たりなば」(’50年)で好評を博す。’51年「黒羊」で「グループ47」賞を受賞。以後、「保護者なき家」(’54年)など全作品がベストセラーとなる。作品全般に戦争犠牲者に対する庇護の目、庶民的正義感が貫かれている。戦後社会への批判をテーマとした「九時半の玉突き」(’59年)などの長編がある。’71〜74年国際ペンクラブ会長を務め、’85年ノーベル文学賞を受賞。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報