日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハチノスツヅリガ」の意味・わかりやすい解説
ハチノスツヅリガ
はちのすつづりが / 蜂の巣綴蛾
[学] Galleria mellonella
昆虫綱鱗翅(りんし)目メイガ科に属するガ。はねの開張は雄が20ミリメートル内外、雌が30ミリメートル内外。はねは細長く、前翅の外縁はすこしへこんでいる。前翅は茶褐色だが、雌は黒みが強く、不明瞭(ふめいりょう)な黒色外横線と翅底部に黒紋がある。幼虫は体長18ミリメートル内外の白色のウジ状で、ミツバチの巣、毛皮、羊毛などを食べる。養蜂(ようほう)上の害虫で、ハチミツガともいう。西洋種ミツバチの人為的な移動により、本来の生息地であるヨーロッパから世界中に分布を広げた。日本では本州以南に産する。
[井上 寛]
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