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養蜂 ようほう beekeeping

翻訳|beekeeping

7件 の用語解説(養蜂の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

養蜂
ようほう
beekeeping

蜂蜜,ロイヤルゼリー,蜜ろうをとる目的で蜜蜂を飼育すること。養蜂の歴史はきわめて長いにもかかわらず,生産性は 1850年頃までほとんど向上することがなかった。しかし,そのころにモーゼス・クインビーや L.L.ラングストロスなどがそれぞれ巣箱や燻煙器を考案し,技術革新が行われた。

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デジタル大辞泉の解説

よう‐ほう〔ヤウ‐〕【養蜂】

蜂蜜(はちみつ)蜜蝋(みつろう)を採取するために、ミツバチを飼育すること。

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百科事典マイペディアの解説

養蜂【ようほう】

ミツバチを飼養して,蜂蜜(はちみつ),ローヤルゼリー蜜蝋(みつろう)を採集したり,果樹や野菜などの受粉に役立たせることをいう。移動養蜂と定地養蜂がある。世界で最も多く飼われているミツバチヨーロッパ種のイタリアン,カーニオラン,コーカシアンなど。

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栄養・生化学辞典の解説

養蜂

 ミツバチを使って蜂蜜を生産すること.

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世界大百科事典 第2版の解説

ようほう【養蜂 beekeeping】

はちみつ(蜂蜜)やローヤルゼリー蜜蠟(みつろう)その他の生産物を生産利用するためにミツバチを飼育することをいう。
[歴史]
 前3000年ころにはすでに古代エジプト時代のナイル川流域でミツバチが飼育されていたことが,洞穴の壁画などに見られる蜂具や採みつ風景,あるいはミツバチでかたどられている王冠などにより知ることができる。養蜂の歴史はきわめて長いにもかかわらず,1800年代に至るまでその飼養形態は原始的で放任にちかい状態が続いた。

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大辞林 第三版の解説

ようほう【養蜂】

みつや蠟ろうを取るための蜜蜂みつばちを飼育すること。 「 -業」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

養蜂
ようほう
beekeepingapiculture

昆虫のミツバチを飼養して、蜂蜜(はちみつ)、ロイヤルゼリー、蜂ろう、花粉、プロポリス(蜂脂(はちやに))、蜂毒などの生産利用や、農作物の花粉媒介昆虫として利用することをいう。[吉田忠晴]

歴史

養蜂は、木の洞穴などに営巣しているミツバチ群を見守ることから始まり、巣箱をくふうし、巣箱に営巣させて1か所に集めることによって緒についたといえる。とくに、ヨーロッパの各地では、地方色豊かな巣箱は丸太、コルクや樹皮、陶製の壺(つぼ)、麦藁(むぎわら)や小枝を編んだ籠(かご)と変化に富んでいた。しかし、養蜂暦は毎年変わることなく、初夏に分封群(分蜂群)をとらえて巣箱に営巣させ、晩夏にハチを殺して巣を取り出すという、いわゆる蜂蜜搾りをし、残った巣から蜂ろうをとるという原始的なものであった。
 16世紀になると、養蜂の歴史にたいへん重要性をもつ三つの流れが動き始めた。第一は、養蜂家に基本的なミツバチ科学が理解される可能性が探られ始めたこと。第二は、第一の事実をつかみながら、ミツバチを家畜化するための養蜂技術改良に熱心な努力が始まったこと。第三は、アメリカ、オーストラリア両大陸にミツバチが移入されたこと。第三の二つの大陸はのちにミツバチ科学と養蜂技術のうえに偉大な前進をもたらした。
 1851年アメリカのラングストロスL. Langstrothは、ミツバチに必要な巣板間隔(巣枠と巣枠との間を約9ミリメートルあける)を発見し、それを応用した可動式巣枠と改良巣箱を開発、その後1857年ドイツのメーリングJ. Mehringによる人工巣礎、1865年オーストリアのルシュカM. E. von Hruschkaによる採蜜用遠心分離器の三大発明が続いて行われ、養蜂が産業として急速に近代化され、養蜂技術は世界各地に普及することになった。[吉田忠晴]

世界の養蜂

ミツバチ属Apisは、16世紀までヨーロッパ、アフリカ、アジアに分布しており、新世界、つまりアメリカ大陸、オーストラリア、ニュージーランドには生息していなかった。1800年代、新世界に導入されたセイヨウミツバチによる養蜂は、豊かな蜜源植物に支えられて発展し、多くの収穫を得ることで、経済基盤を確立した。地中海を除くアジア地域には、セイヨウミツバチではなく、トウヨウミツバチが野生しており、熱帯アジアでは古代からオオミツバチによる蜂蜜採取が行われてきた。日本、韓国、中国などではセイヨウミツバチが早くから導入され、安定した養蜂形態が成立しているが、近年、熱帯・亜熱帯アジア地域においてもセイヨウミツバチでの養蜂振興の可能性が検討されている。
 1999年の国連食糧農業機関(FAO)の資料によると102か国、約600万人の養蜂家と5600万群のミツバチによる蜂蜜生産がある。1999年の主要養蜂国の飼養群数は、中国650万群、エチオピア520万群、ロシア360万群、アメリカ260万群、タンザニア250万群、アルゼンチン220万群、メキシコ200万群などで、約90万トンの蜂蜜が全世界で生産されている。1998年の統計によると中国18万4000トン、アメリカ9万5000トン、アルゼンチン6万5000トン、メキシコ4万6000トン、カナダ2万9000トン、オーストラリア2万4500トンなどがおもな生産国である。これに対し輸入量の多い国は、ドイツ8万9000トン、アメリカ4万5000トン、日本3万9000トン、スペイン1万6000トン、イギリス1万4000トンなどである。そのほか、ロイヤルゼリーは中国本土、台湾が主要生産地であり、蜂ろうは全世界の生産量1万9000トンの大部分をアフリカ地域が占めている。ミツバチの集めた花粉(花粉団子)は食用に用いられているが、おもな生産国は中国、スペイン、アルゼンチンなどである。プロポリスは東ヨーロッパ諸国を中心に、ブラジル、中国などでも生産されている。また農作物の花粉媒介(ポリネーション)上、ポリネーターとしてのミツバチの利用は多くの国々で重要な役割を果たしている。アメリカ農務省の1983年の農業統計によれば、129種の作物を根拠としたアメリカのハチによるポリネーションの経済的価値は189億ドル相当と評価されており、蜂蜜と蜂ろう生産の1億4000万ドルに比べて実に135倍になっている。このように、世界各地でそれぞれ特徴ある養蜂が営まれているのである。[吉田忠晴]

日本の養蜂

日本では『日本書紀』皇極(こうぎょく)天皇2年(643)の条にミツバチに関する最初の記事が登場する。国産蜂蜜の記事がはっきりとした史料に書かれたのは、平安時代に入ってからである。『延喜式(えんぎしき)』(927成)に蜂蜜献上の記録がある。『今鏡』『今昔物語集』に、それぞれミツバチを飼った記事や報恩説話が登場する。その後1791年(寛政3)『家蜂(かほう)畜養記』、1799年『日本山海名産図会』、1872年(明治5)『蜂蜜一覧』には江戸時代末期までの伝統的な養蜂様式をかいまみることができる。旧式養蜂でのミツバチはニホンミツバチによる養蜂の歴史である。これらニホンミツバチは現在でも、旧式な木胴巣箱などを用いて飼養されている。
 近代養蜂は、1877年に可動巣枠巣箱とともにセイヨウミツバチがアメリカより導入され、まもなく小笠原(おがさわら)諸島で飼われるようになったのが始まりである。その後しだいに全国に普及するようになり、岐阜県が多くの先覚者を生み、日本の養蜂をリードしてきた。1999年(平成11)11月の登録によれば、1998年ミツバチ飼養者数は5513人で、1990年の8281人に比べて2800人ほど減少している。総蜂群数は18万8561群である。1980年の蜂群数は30万群以上で、1990年にはやや減少したものの25万群を保っていたが、1998年には18万群と、その減少は大きいものとなっている。上記の群数以外に12万群のミツバチが、果樹や蔬菜(そさい)類の花粉媒介に利用されている。近年では、イチゴ、メロン、スイカなどの施設園芸に8万9275群、リンゴ、ナシ、モモ、オウトウ、ウメ、カキなどの果樹や、カボチャ、タマネギなどの野菜類に3万3969群が報告されている。1998年の蜂蜜国内生産量は3062トンで、1990年前後の5000トンに比べると2000トンほど減少している。輸入量は国内生産量の約10倍にあたる2万9425トンで、日本の消費量の80%以上が輸入でまかなわれ、ドイツ、アメリカに次ぐ世界第3位の輸入量である。蜂蜜は20か国から輸入され、そのうち中国からのものが総輸入量の89%を占めている。ロイヤルゼリーの国内生産量は1998年は5.4トンであるが、中国、台湾より約400トンが輸入され、他国からみれば驚異的な数字である。多くは健康食品として利用されているが、その背景には東洋医学的な発想に加えて工業化社会、高齢化社会と経済的な豊かさがある。蜂ろうは国内生産量64トンであるが、蜂蜜、ロイヤルゼリーと同様に国内生産量の10倍以上の955トンを輸入している。そのほか花粉とプロポリスは、健康食品として、また治療効果のあるものとして知られるようになってきている。
 亜熱帯から亜寒帯に及ぶ日本列島は、養蜂にとって重要な役割を果たしている有用な植物の種類数がきわめて多く300種を超え、その開花時期も異なっている。そのため専業養蜂家の多くは、花を追い、越冬地を求めて移動養蜂を行っている。日本の蜜源植物の代表的なものとして、レンゲソウ、ミカン類、ニセアカシア、ホワイトクローバー、トチノキ、シナノキ類をあげることができる。蜜源植物の植栽面積は、1970年に73万ヘクタールあったものが、1998年には25万ヘクタールに減少している。とくに1970年ごろには、採油用として21万ヘクタールと全国的にもっとも有力な蜜源であったナタネは631ヘクタールと激減した。同様にレンゲソウも1970年の8万ヘクタールから2万1000ヘクタールと減少していることは大きな痛手である。またニセアカシア、トチノキなどの蜜源木も減少の傾向を示しているが、最近、自然保護の立場から乱開発の防止が政府レベルで検討されており、養蜂関係団体では、蜜源となる樹種の選定を願うべく運動が続けられている。
 日本ではセイヨウミツバチが導入されてから約120年の間に蜂蜜・ロイヤルゼリー・プロポリスの消費量は着実に拡大している。そしてその間、転地養蜂、単一蜜源からの蜂蜜生産、温室を利用した果樹・野菜の花粉媒介などの養蜂形態が営まれてきている。[吉田忠晴]
『岡田一次著『ミツバチの科学』(1985・玉川大学出版部) ▽酒井哲夫編著『ミツバチのはなし』(1992・技報堂出版) ▽佐々木正己著『養蜂の科学』(1994・サイエンスハウス) ▽国際ミツバチ研究協会編『養蜂用語辞典』(1985・玉川大学ミツバチ科学研究所) ▽角田公次著『ミツバチ――飼育・生産の実際と蜜源植物』(1997・農山漁村文化協会) ▽渡辺寛・渡辺孝著『近代養蜂』改訂第3版(1984・日本養蜂振興会) ▽吉田忠晴著『ニホンミツバチの飼育法と生態』(2000・玉川大学出版部)』

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