ハルツィンク(英語表記)Hartsinck, Carel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハルツィンク」の意味・わかりやすい解説

ハルツィンク
Hartsinck, Carel

[生]1611. メールス
[没]1667.9.24. バタビア(現ジャカルタ)
ドイツ生れのオランダの東インド総督府政務総監。若くして東インドに渡り,1633年下級商務員として平戸に来て,商館長 N.クーケバッケルの命令で,1637年『フロル』号でトンキン (東京) におもむき,国王と貿易協定を結んで帰る。 38年には『サントフォールト』号で再度トンキン貿易を行い,39年上級商務員となり,連年トンキンに渡航。その間に平戸では日本婦人との間に2男をもうけた。 41年 11月妻子とともに日本を去った。 42年帰国,再婚して8男1女をもうける。 51年再びバタビアに赴任,市参事会議長,政務総監,法務委員長などを歴任。その間トンキン在住日本人和田理左衛門と交渉を重ねたこともある。『フロル号航海記』『サントフォールト号航海記』が,N.クーケバッケルの日記に引用されている。

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