ハン・とける

普及版 字通 「ハン・とける」の読み・字形・画数・意味


8画

(異体字)
14画

[字音] ハン
[字訓] とける

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(半)(はん)。に旁の意がある。〔説文〕十一上に「射(きやうしや)の宮なり。西南を水と爲し、東北を牆(しやう)と爲す。水に從ひ、に從ふ。は亦聲なり」とあり、魯の神である宮をいう。字はまたに作る。天子の明堂は四方みな水で、明堂は中島の形であるから璧(へきよう)という。諸侯所は半円であるから宮という。〔詩、風、匏有苦葉〕に「冰の未だ(と)けざるに(およ)べ」とあって、氷がとける意。渙(はんかん)は氷がとけること。それが字の本義であろう。宮の字はに作るのがよく、礼書にはみな宮に作る。

[訓義]
1. とける、氷がとける、とけて流れる。
2. わかれる、われる、なかば、ちる。
3. 畔(はん)と通じ、つつみ。
4. と通じ、宮。

[古辞書の訓]
名義抄 トク・チル・ミツ・ホトリ・ツツム・ヒタス・アフク・ソソク 〔立〕 ソソク・ウルフ・チル・ヒタス・トク・コホリノトクルナリ・ホトリ・ヤブレ・ワカレタリ

[熟語]

[下接語]
・氷

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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