ハーツホーン(その他表記)Richard Hartshorne

改訂新版 世界大百科事典 「ハーツホーン」の意味・わかりやすい解説

ハーツホーン
Richard Hartshorne
生没年:1899-1992

アメリカの政治地理学者。ウィスコンシン大学名誉教授。プリンストン大学数学を学び,シカゴ大学院で地理学を専攻した。1924-40年ミネソタ大学に勤務,41年よりウィスコンシン大学教授となる。日本では,《Nature of Geography》(1939。邦訳《地理学方法論》1957),《Perspective on the Nature of Geography》(1959。邦訳《地理学の本質》1975)の著書のために,地理学本質論者として知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハーツホーン」の意味・わかりやすい解説

ハーツホーン
Hartshorn, Richard

[生]1899
[没]1975.7.18.
アメリカ合衆国の地理学者。シカゴ大学出身,1924~40年の間ミネソタ大学,40~70年の間ウィスコンシン大学の教職にあった。当初は農業地理,工業地理などの研究をしていた。 39年『地理学本質論』 The Nature of Geographyを発表して,ヘットナー影響を強く受けた地理観を示した。それは,「地理学とは基本的に地域分化を記述し,説明する科学である」という考え方である。

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世界大百科事典(旧版)内のハーツホーンの言及

【地理学】より

…A.ヘットナーはそうした諸説を批判的に整理して,1927年には地理学本質論の古典といわれる《地理学――その本質,方法,歴史》を著して,地理学は諸事象の空間的因果関係を中核とするコロロギーであると論証した。 それから12年後に,R.ハーツホーンは,アメリカ地理学者協会の機関誌に《地理学の本質》という大論稿を発表し,基本的にはヘットナーの見解を追認したが,59年には《地理学の本質に関する展望》によって,その論旨を補足し明解にしたのである。 しかし50年代には計量革命の導入に伴い,それを支持する地理学者の中から,従来の地理学観や方法論に対する科学哲学的な批判が加えられ,地理学を理論的・予測的科学として構築しようという運動が活発になった。…

※「ハーツホーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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