バイエル・ピアノ教則本(読み)バイエルピアノきょうそくほん

百科事典マイペディア 「バイエル・ピアノ教則本」の意味・わかりやすい解説

バイエル・ピアノ教則本【バイエルピアノきょうそくほん】

ドイツの作曲家バイヤー(バイエル)Ferdinand Beyer〔1803-1863〕がピアノ初心者のために書いた教則本。1880年に来日した米国の音楽教育家L.W.メーソン〔1828-1896〕が日本に持ち込んだ。本国ドイツでは現在まったく使われておらず,日本でのみ極端な普及をみた。その後バルトークの《ミクロコスモス》やカバレフスキー作品をはじめ,教育用のすぐれたピアノ曲が数多く登場し,すでに時代遅れの教材となっている。

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世界大百科事典(旧版)内のバイエル・ピアノ教則本の言及

【バイヤー】より

…ドイツの作曲家。ピアノの初歩教則本,いわゆる《バイエル・ピアノ教則本》の作曲者として知られる。作曲家としては今日ほとんど忘れられた存在であるが,ピアノのためのサロン風小品や編曲などが残されている。…

【ピアノ】より

…18世紀末から現代に至るまで最もポピュラーな鍵盤楽器。鍵盤で弾く点ではオルガンやハープシコードなどと同じだが,オルガンがパイプに空気を送って発音する気鳴楽器であるのに対して,ピアノは弦の振動で発音する弦鳴楽器である。またハープシコードが爪状のプレクトラムで弦をかき鳴らす撥弦楽器であるのに対して,ピアノはハンマーで弦を打つ打弦楽器である。ハープシコードと区別するために,18世紀後半から19世紀初頭のドイツでは,ピアノをとくにハンマークラビーアHammerklavierとも呼んだ。…

※「バイエル・ピアノ教則本」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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