2004年に登録、2007年に登録内容が変更されたイランの世界遺産(文化遺産)。イラン高原南端の砂漠が続く乾燥地帯にありながら、カナートと呼ばれる地下井戸網が整備され、東西貿易を支えたオアシス都市。バムには16~18世紀に完成した粘土と日干しレンガで造られた巨大なバム要塞(アルゲ・バム)があり、構成資産にはその他に、7~17世紀に建設されたセイド廟、アシリ廟などがある。交易で発展したが、異民族の侵入によって18世紀に放棄されて廃墟となった。2003年にマグニチュード6.5のイラン南東部地震が発生し、死者約4万人を出してアルゲ・バムも80%以上が崩壊。このため世界遺産に登録されると同時に、危機遺産リストにも記載された。しかしその後の修復作業により遺跡が復元され、保全の態勢も評価され、2013年に危機遺産リストから除外された。◇英名はBam and its Cultural Landscape