バリ州の文化的景観:トリ-ヒタ-カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム(読み)バリしゅうのぶんかてきけいかん トリヒタカラナてつがくにもとづくスバックかんがいシステム

世界遺産詳解 の解説

バリしゅうのぶんかてきけいかん トリヒタカラナてつがくにもとづくスバックかんがいシステム【バリ州の文化的景観:トリ-ヒタ-カラナ哲学に基づくスバック灌漑システム】

2012年に登録された世界遺産(文化遺産)。寺院群と5つの棚田で構成されるバリ島の1万9500haのエリア。ウルン・ダヌ・バトゥール寺院やタマン・アユン寺院は、9世紀からの歴史を持つスバックと呼ばれる共同灌漑システムを主導している。水を神として崇めるヒンドゥー哲学の影響を受け、2000年前にバリとインドとの文化的交流の中で誕生した哲学的概念であるトリ・ヒタ・カラナは、神・人間・自然の調和を尊重し、自然と人間の共存を理想としたもので、このトリ・ヒタ・カラナ哲学からスバックという社会共同体組織が生まれた。スバックの民主的で平和的な農法によって、インドネシア諸島の中でもっとも多作の米栽培農業を実現し、人口密度の高いバリ島での食料共有を可能にしてきた。王立のタマン・アユン寺院は水を司っており、バリ島でもっとも大きく、もっとも印象的な建築物である。ほかにプクリサン灌漑設備、カトゥー・アンガ・バトゥカウ灌漑設備なども登録された。◇英名はCultural Landscape of Bali Province: The Subak System as a Manifestation of the Tri Hita Karana Philosophy

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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