岩石学辞典 「バロウ型累進変成帯」の解説
バロウ型累進変成帯
(1) 破砕性雲母帯(zone of clastic micas):純粋な動力変成作用のみで,雲母はまだ再結晶しておらず,温度上昇の影響が表れていない.(2) 砕屑性雲母の再結晶帯(zone of digested clastic mica):白雲母が再結晶し,動力変成作用を過ぎて白雲母が再結晶する.緑泥石が多い.後にティレーは緑泥石帯とした.(3) 黒雲母帯(biotite-zone):黒雲母アイソグレードの始まり.(4) 石榴石帯(garnet-zone):アルマンダインに近い組成の石榴石が初期に形成される.ティレーはアルマンダイン帯と呼んだ.アイドグレードの始まり.(5) 十字石帯(staurolite-zone):十字石が特別な組成を持つために,この帯はどこにでも見られるわけではない.(6) 藍晶石帯(kyanite-zone),(7) 珪線石帯(sillimanite-zone):広い地域に産出する.