パタリア(読み)ぱたりあ(その他表記)pataria イタリア語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パタリア」の意味・わかりやすい解説

パタリア
ぱたりあ
pataria イタリア語

イタリアミラノにおける民衆的改革運動(1057)の中心となった党派下層貴族聖職者、民衆からなり、運動は、妻帯・聖職売買聖職者を排撃し、教会浄化を図ろうとするものであった。しかし、これに都市諸階層間の対立大司教の専制的支配に対する市民闘争などの諸要素が加わり、複雑な様相と展開をみた。一時は自治的市民団体を結成するほどの勢いをみせたが、1075年の反対派の反撃で、20年間にわたる運動の幕を閉じた。

[野口洋二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android