日本大百科全書(ニッポニカ) 「パッポス」の意味・わかりやすい解説 パッポスぱっぽすPappos 生没年不詳。ギリシアの数学者。アレクサンドリアの出身で、3世紀後半に活躍。主著『数学集成』Synagōgē8巻(うち2~8巻の大部分が残存)は、当時のギリシアの幾何学の入門書である。そこには、たとえば立方体の倍加とか、二つの比例中項を求める問題などの歴史が丹念に記載されており、すでに解かれた問題でもその別解が与えられ、また問題の拡張などが与えられている。著者は『集成』に掲載の論題を完全に理解し、独自の判断をもっており、その解説も簡潔、明瞭(めいりょう)である。[平田 寛] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例