ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 パラッツォ・ファルネーゼPalazzo Farnese イタリア,ローマに建つ枢機卿アレッサンドロ・ファルネーゼ (教皇パウルス3世) の邸館。現在はフランス大使館となっている。ルネサンス期パラッツォ建築の頂点を示す。アントニオ・ダ・サンガロによって 1517年起工され,サンガロの死(1546)後,ミケランジェロによる増築,計画変更を経て 1589年に完成した。方形の中庭を囲む長方形の平面をもつ建築で,ファサードの 3層とその背後の中庭に面した 1階がサンガロ,ファサードの頂部を飾る大コーニスおよび 2階の中央部分,中庭に面する 3層がミケランジェロのデザインとされる。窓や円柱の様式を各層ごとに変える構成は,古代ローマのコロセウムにならったもので,規則性のなかに変化をもたらす工夫がなされている。カラッチ兄弟による壁画も有名。(→パラッツォ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by