翻訳|Colosseum
ローマ市内の古代ローマ帝政期の円形闘技場の通称。ローマ帝国最大の規模を誇る。紀元79年ウェスパシアヌスが献堂し,翌年ティトゥスが完成した。長径188m,短径156mの楕円形プランを有し,最高部が48.5mある。約4万人の収容能力を有する階段状の観客席が,長径86m,短径54mの楕円形アレナ(闘技を行う場所)を囲む。軀体はコンクリート造であり,観客席はアーチによって支えられている。外観はこのため4層のアーチが積層し,その表面は大理石で化粧され,下から,ドリス式,イオニア式,コリント式,そして複合式の建築オーダーによって装飾されている。通常は剣闘士や猛獣の闘いを催すが,アレナに水をたたえ,模擬海戦も行った。正式名称は〈フラウィウス朝の円形闘技場Amphitheatrum Flavium〉であるが,紀元1000年ころから,そのそばにあったヘリオスに模したネロ帝の巨像〈コロスス・ネロニス〉の名称が闘技場に転用され,爾来コロセウムと呼ばれるようになった。
→円形劇場 →競技場
執筆者:青柳 正規
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ローマ市に残る古代ローマ時代の円形闘技場。フラウィウス朝を始めたウェスパシアヌス帝がネロ帝の黄金宮殿の人造池を干してその跡に建て始め、ティトゥス帝の時代の80年6月に完成した。そのため正式にはフラウィウスの円形闘技場Amphitheatrum Flaviumとよばれる。コロセウムという名は、そのわきに高さ32メートルにも及ぶネロ帝の巨像コロスス・ネロニスColossus Neronisが立っていたため、中世になってつけられた。長径188メートル、短径156メートル、周囲527メートルの楕円(だえん)形をなし、4階造りで高さ48.5メートル。約5万人の観衆を収容することができた。剣闘士(グラディアトル)同士の闘い、剣闘士と野獣との闘いなどが盛んに行われたほか、キリスト教迫害の時代には多くのキリスト教徒がこのコロセウムの中で野獣の爪牙(そうが)にかかって殉教した。なおコロセウムのあるローマ歴史地区は、教皇領、サンパオロ・フォーリ・レ・ムーラ教会とともに世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。
[市川雅俊]
…
[概念]
スポーツとは,競争を中心とする〈近代スポーツ〉,楽しさを中心とする〈ニュー・スポーツ〉,民族的なアイデンティティや儀礼を中心とする〈民族スポーツ〉,癒しや瞑想を中心とする〈瞑想系身体技法〉,健康を志向する〈体操・ダンス〉,自然との接点を求める〈野外スポーツ〉などの総称である。 近代スポーツには,サッカーや野球のようなボールゲーム,走・跳・投の陸上競技,剣道や柔道のような格闘競技,スキーやスケートのような氷雪上の競技,競泳や飛び込みのような水上競技,競馬やドッグレースのような動物のスポーツ,ヨットやボートのような舟のスポーツ,自転車や自動車のような車のスポーツ,ボールルーム・ダンスを中心とする競技ダンス,などが含まれている。…
…これらのうち若干は,アレクサンドリアのファロス島の灯台,エピダウロスのアスクレピオス像などと入れ替えられることがある。後世にはローマのカピトリウム神殿やコロセウム,コンスタンティノープルのハギア・ソフィア寺院,ノアの箱舟,エルサレムの〈ソロモンの神殿〉などが入れられたりした。なおギリシア語のtheamataは〈眺めるべきもの〉という意味で,〈不思議〉という意味は含まれていないが,ラテン語ではSeptem Miraculaと訳されたため,英語でもSeven Wondersとなった。…
※「コロセウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新