ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファルネーゼ」の意味・わかりやすい解説
ファルネーゼ
Farnese, Alessandro, Duque de Parma
[没]1592.12.3. アラス
スペインのネーデルラント総督 (在任 1578~86) 。パルマ公。ファルネーゼ家の出身。神聖ローマ皇帝カルル5世の孫。スペイン王フェリペ2世に仕え,1571年ドン・ファン・デ・アウストリアのもとでレパントの海戦に勝利。 78年ネーデルラントの総督としてブリュッセルに赴任し,反乱の鎮圧に手腕をふるい,南部のカトリック諸州にアラス同盟を結ばせてスペイン側と講和させた。またフランドル,ブラバントの反乱側に立つ諸都市を平定し,85年アントワープ (アントウェルペン) を陥落させ,南部 (ベルギー) をスペインの支配につなぎとめることに成功した。
ファルネーゼ
Farnese, Pier Luigi
[没]1547.9.10. ピアチェンツァ
パルマ=ピアチェンツァ公国の初代公 (在位 1545~47) 。ファルネーゼ家の出身。ローマ教皇パウルス3世の子。 1545年パウルス3世が教皇領の一部をさいてパルマ=ピアチェンツァ公国を建国し,その初代の公に任命したが,諸貴族の恨みを買って暗殺された。
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