化学辞典 第2版 「ピュロマイシン」の解説
ピュロマイシン
ピュロマイシン
puromycin
C22H29N7O5(471.51).Streptomyces albonigerが産生するヌクレオシド系抗生物質.白色の結晶.融点175.5~177 ℃.UV(0.13 mol L-1 水酸化ナトリウム)λmax 275 nm(ε 20300),(0.1 mol L-1 塩酸)λmax 267.5 nm(ε 19500).-11°(エタノール).構造がアミノアシル転移RNAのアミノ酸末端と似ているために,リボソーム上でアミノアシル転移RNAのかわりにペプチド鎖に結合し,ペプチジルピュロマイシンができ,リボソームから解離し,タンパク質合成を阻害する.毒性が強いために臨床には使用されていないが,生化学研究の試薬としてよく使われる.LD50 350 mg/kg(マウス,静注),675 mg(マウス,経口).[CAS 53-79-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報