2014年に登録された世界遺産(文化遺産)。ミャンマー初の世界遺産。エーヤワディー川(旧イラワジ川)流域の乾燥地帯の盆地を中心に栄えた3つの古代都市「ハリン」「ベイタノー」「スリ・クシュトラ」。この3つの都市は、部分的に発掘が行われているが、いずれもレンガを使った長大な壁をつくり、堀を掘っている。ミャンマーの先住民であるピュー族の王国は、肥沃な大地と運河や貯水施設によって確保された豊富な水資源に恵まれ、紀元前200~紀元900年にかけて1000年以上にわたり繁栄した。城内にはレンガ造りの仏塔や王朝の宮殿跡、埋葬地帯、初期の工業拠点、仏教徒のストゥーパ(卒塔婆)、寺院のほか、現在も使用されている水道施設などがある。これら遺跡の出土品から、かつて組織的な集約農業が行われていたことや骨壷埋葬制などが確認されている。◇英名はPyu Ancient Cities