20世紀西洋人名事典 「ピョートルカピッツァ」の解説
ピョートル カピッツァ
Pyotr Leonidovich Kapitsa
1894.7.9 - 1984.4.8
ソ連の物理学者。
ソ連邦科学アカデミー会員,同科学アカデミー幹部会員。
クロンシュタット生まれ。
別名Peter Leonidovich Kapitsa,Pëtr Leonidovich Kapitsa,Pyotr Leonidovich Kapitza,Petr L. Kapitza。
液体ヘリウムの超流動に関する研究で知られる。1921年に英国のケンブリッジ大学に留学、30万ガウスの瞬間強磁場発生装置を製作する。’33年に王立モンド研究所の初代所長に就任し、断熱膨張機によるヘリウム液化装置を開発した。’34年ソ連に学会出張した際に拘留、スターリン命令下におかれる。’36年にはモスクワの物理問題研究所長となったが、核兵器開発研究を拒み、スターリンが没するまで公職追放となる。’55年に復帰し、惑星間委員会委員長として人工衛星スプートニク打ち上げを指導した。’78年には低温物理学における基礎研究によりノーベル物理学賞を受賞。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報