すべて 

フィジー族(読み)フィジーぞく(その他表記)Fijian

翻訳|Fijian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィジー族」の意味・わかりやすい解説

フィジー族
フィジーぞく
Fijian

南太平洋フィジー諸島の先住民。総人口の約半数を占める。形質的にはメラネシア人に分類され,一般に黒い皮膚と縮毛の頭髪をもつが,東部ではポリネシア人の影響が強く,皮膚の色も薄く頭髪も波状である。オーストロネシア語族系のいくつもの言語が存在しており,西部の言語はバヌアツ北部やソロモン諸島中部の言語に近いが,東部の言語は他のメラネシアとの関係を明確に示してはおらず,ポリネシア語からの借用語も多い。社会組織も,ヨーロッパ人との最初の接触があった頃は,西部では母系的な組織と複雑な親族組織が存在したのに対し,ポリネシアの影響の強いところでは,世襲首長制が存在し父系制をとっていた。しかし地域集団間の紛争がなくなり,キリスト教の浸透した現在は,西と東の文化的境界は小さくなりつつある。近代化が進んでいるとはいえ,現在も多くのフィジー族は村に住み,首長の指導のもとに共同体的生活を営んでいる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

すべて 

1 《「礼記」月令から》カワウソが自分のとった魚を並べること。人が物を供えて先祖を祭るのに似ているところからいう。獺祭魚。おそまつり。うそまつり。2 《晩唐の詩人李商隠が、文章を作るのに多数の書物を座...

獺祭の用語解説を読む