フィリップス・コレクション(その他表記)Phillips Collection

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

フィリップス・コレクション
Phillips Collection

アメリカ合衆国ワシントン・コロンビア特別区にある美術館。1918年資産家ダンカン・フィリップスによって設立。1921年から,画家であったマージョリー夫人とともにフィリップスが収集したコレクションをジョージ王朝復古様式の自宅で一般公開する。1930年に全面的に美術館となり,1960年には別館が増築された。エドゥアール・マネ,ピエール・オーギュスト・ルノアールエドガードガ,ポール・セザンヌ,ピエール・ボナール,フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホなどの印象主義を中心に,エル・グレコ,フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス,ウジェーヌ・ドラクロアから,ワシリー・カンディンスキー,オスカー・ココシュカ,パウル・クレー,さらに現代アメリカのマーク・ロスコまで,約 2500点を収蔵する。

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世界大百科事典(旧版)内のフィリップス・コレクションの言及

【美術館】より

…その結果,たとえばボストン,クリーブランド,ワシントン(フリーア美術館Freer Gallery of Art)などに見られるように,日本,中国等を除けば,世界でも屈指の東洋美術のコレクションが形成されることになった。また,カリフォルニア州マリブMalibuのポール・ゲッティ美術館J.Paul Getty Museum,ワシントンのフィリップス・コレクションPhilips Collection等,富豪が築いた個人の大美術館,大コレクションの多いこと,美術館を広い意味での教育あるいは人間形成の場にしようとの理念から,ハーバード大学におけるフォッグ美術館Fogg Art Museumのように,大学付属の美術館が充実していることもアメリカの特色といえよう。
[日本]
 日本における美術館の原型の一つと考えられるのは,ヨーロッパの場合と同じく寺社の独自の収蔵品あるいはこれらを安置した宝物殿である。…

※「フィリップス・コレクション」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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