ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィンチャー」の意味・わかりやすい解説
フィンチャー
Fincher, David
アメリカ合衆国の映画監督。フルネーム David Leo Fincher。近所に住んでいたジョージ・ルーカス監督の特殊効果スタジオ Industrial Light & Magic; ILMで 10代からカメラアシスタントを務める。1980年代半ばから映画を撮り始め,1990年代にかけてはエアロスミスの『ジェイニーズ・ガット・ア・ガン』Janie's Got a Gun(1989)やマドンナの『ヴォーグ』Vogue(1990)などの音楽ビデオを制作。1992年,『エイリアン3』Alien 3で長編映画デビュー。低予算の『セブン』Se7en(1995)は評判も興行成績もよく,監督としての格を上げる。何度も撮り直しを重ねる厳しい撮影方法は『ファイト・クラブ』Fight Club(1999)の映像に結実,劇場公開時にはふるわなかったが,ビデオ発売後にカルト的な人気となった。『パニック・ルーム』Panic Room(2002),『ゾディアック』Zodiac(2007),『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』The Curious Case of Benjamin Button(2008)などに続き,フェイスブック創設者のマーク・ザッカーバーグを描いた『ソーシャル・ネットワーク』The Social Network(2010)でゴールデングローブ賞最優秀監督賞を受賞し,アカデミー賞にノミネートされた。2013年放送開始の政治ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』で制作者を務めた。
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