日本大百科全書(ニッポニカ) 「フォワシィ」の意味・わかりやすい解説
フォワシィ
ふぉわしぃ
Guy Foissy
(1932―2021)
フランスの劇作家。アフリカのダカールで鉄道技術者の息子として生まれ、1948年パリに出た。さまざまな職業を転々としながら戯曲を書き始め、処女作『サラカナ』は1956年ユシェット座で上演されるが無視された。1960年からブルゴーニュの地方劇団の活動に加わりながら、1963年新聞の三面記事から材をとった『関節炎』を書き、1965年スイスで初演。同年パリで『事件』がペリネッティAndré-Louis Perinetti(1933―2017)演出で上演され注目されるようになり、代表作『相寄る魂』がコメディ・フランセーズで上演(1971)されて声価が確立した。約50編もの戯曲があり、その多くが日本でも上演されている。
[利光哲夫]
『岩瀬孝・佐藤実枝・利光哲夫訳『ギィ・フォワシイ戯曲集』(1980・テアトロ)』