フライヤー号(読み)ふらいやーごう(その他表記)Flyer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フライヤー号」の意味・わかりやすい解説

フライヤー号
ふらいやーごう
Flyer

1903年12月17日、ライト兄弟が世界最初の動力飛行に成功した飛行機名称。正式にはライト・フライヤー号Wright Flyerという。3号機まである。1900年からのグライダーによる系統的な実験によって得られた技術的な根拠に基づいて設計されており、当時の他の先駆者たちが考えた飛行機に比べて理論的にもぬきんでていた。しかし固有安定性がなく、つねに操縦によって姿勢を保たねばならず、操縦は容易ではなかった。また、翼をねじって左右の傾きを直す撓(たわ)み翼の考案は、現在の補助翼と同じであるとして、その使用をめぐって長い間、特許問題で論争が繰り広げられた。

[落合一夫]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 兄弟

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む