2011年に登録された世界遺産(文化遺産)。この遺産は、1864年から1882年にかけてチェコ人建築家ヨセフ・ハラフカの設計によってウクライナのチェルニフツィ(旧ブコヴィナ)市内に建てられた神学校、修道院、庭園、公園などを含む都市住居群である。当時、この地方はオーストリア-ハンガリー帝国の一部で、ハプスブルク家の領土だったが、カトリック教会の上にそびえるのはイスラム教を思わせるドーム屋根で、ビザンチン時代以来の文化が尊重され、ハプスブルク家統治時代のギリシア正教会権力の象徴でもあり、オーストリア-ハンガリー帝国の統治における宗教的な寛容さを示す建築物と言える。様式の融合された建築物の芸術的な見事さゆえに、これらの都市住居は世界遺産に認定された。◇英名はResidence of Bukovinian and Dalmatian Metropolitans