フランスの地理学者。パリの高等師範学校(エコール・ノルマル・シュペリュール)で地理学と歴史学を修め、1877年母校の教授に就任、1898年以後パリ大学の地理学講座を担任する。多くの弟子たちに地誌学の研究を勧め、フランス学派の近代地理学を確立した。ドイツのラッツェルの『人類地理学』が、自然と人類の関係を生物学的に比較したため環境決定論的な見解に陥りやすいことを指摘して、自然と人類との関係は、人類社会の社会的条件や歴史的発展に即して、相対的に考察すべきだとする環境可能論を主張した。1891年には雑誌『地理学年報』Annales de Géographieを創刊し、1921~1947年にわたる『世界地理』Géographie Universelleの大叢書(そうしょ)を企画・監修し、没後の1922年には『人文地理学原理』Principes de Géographie Humaineが刊行された。
[織田武雄]
『飯塚浩二・田辺裕訳『人文地理学原理』(岩波文庫)』
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