ブルグンド王国(読み)ブルグンドおうこく(その他表記)Königtum der Burgunders; Royaume des Burgondes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルグンド王国」の意味・わかりやすい解説

ブルグンド王国
ブルグンドおうこく
Königtum der Burgunders; Royaume des Burgondes

ゲルマン民族の一派ブルグンド族が建設した王国。5世紀初め頃ライン川右岸地帯を中心にウォルムスを首都として建設された初期の王国は,『ニーベルンゲンの歌』にみられるように,まもなくフン民族に滅ぼされたが,サボア地方に再建された (443) 。グンドバド王 (在位 473~516) のときが最盛期で,『ブルグンド法典』もつくられたが,534年フランクのクロタール1世に敗れ,王国はフランクに併合された。その後カロリング朝没落とともに,879年下ブルグンド王国,888年に上ブルグンド王国が成立,これら両者が合体して,934年頃ブルグンド王国となった。ローヌ川下流域を中心に形成されたこの王国は,アルルを首都とするところから,アレラート王国とも呼ばれる。 1032年神聖ローマ皇帝コンラート2世によりドイツ帝国に編入されたが,中世を通じて王国の大部分はフランス領となった。中世末期に強大化したブルゴーニュ公国は,10世紀にこの国の北西部地域から形成されたものである。

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