日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブーリ」の意味・わかりやすい解説 ブーリぶーりAlberto Burri(1915―1995) イタリアの画家。初め医者となったが第二次世界大戦中アメリカ軍の捕虜として収容所にいる間に絵を描き始め、帰還してローマに定住してからは画家として再出発した。1951年、カポグロッシらとグループ「オリジネ」を結成。そのころ古い布製の袋を引きちぎって画面に貼(は)ったり、木や金属の断片をあしらうコラージュの作品を盛んに発表して世に知られた。60年代にはプラスチックを熱で処理する手法に変わる。彼の求める美学は、素材の物質性と絵画空間との異次元の接点に生ずる新しいイメージである。[小川 煕] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例