プシロフィトン類(読み)ぷしろふぃとんるい(その他表記)Psilopsida

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プシロフィトン類」の意味・わかりやすい解説

プシロフィトン類
ぷしろふぃとんるい
Psilopsida

古生マツバラン類、無葉類、裸茎類ともいうシダ植物の1綱で、シルル紀後期からデボン紀を通じて生育した最古維管束植物群である。体は分枝する茎からなり、根と葉の分化はみられない。プシロフィトン類は次の3群に分けられる。

(1)リニア目 茎は二叉(さ)に分枝し、胞子嚢(のう)を頂生する。前葉体は匍匐(ほふく)する円柱形で、生殖器官は埋没型である。リニア・ホルネオフィトン、クックソニアなどがあり、クックソニアはシルル紀後期から知られる最古の維管束植物で、シダ類の祖型とみられる。リニア目は3群のうちでもっとも単純な体制で、コケ植物のツノゴケ類と関連があると考えられる。

(2)トリメロフィトン目 体は一般に仮軸分枝し、胞子嚢は群をなして頂生、ときには垂れ下がる。プシロフィトン、トリメロフィトンなどがある。

(3)ゾステロフィトン目 体は仮軸分枝し、胞子嚢は枝先に側生する。ヒカゲノカズラ類の祖型とみられる。ゾステロフィルム、カウランギオフィトンなどがある。

西田 誠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む