イタリア中部、トスカナ州プラート県の県都。人口17万0388(2001国勢調査速報値)。フィレンツェ北西19キロメートル、ビゼンツィオ川右岸に位置する工業都市。主産業である毛織物工業は12世紀に勃興(ぼっこう)し、16世紀に一時停滞したのち、1820年以降ふたたび活発化した。ビエッラ、ビチェンツァと並ぶイタリア毛織物工業の三大中心地の一つ。その特徴として、原料に大量の毛ぼろを利用していることがあげられる。9世紀の村落に起源を有し、12世紀には自治都市となった。ドナテッロの浮彫り「幼児のダンス」やフィリッポ・リッピのフレスコ画などをもつ大聖堂(13~15世紀)がある。1863~1931年にはプラート・イン・トスカナPrato in Toscanaとよばれた。
[堺 憲一]
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