2008年に登録されたカンボジアの世界遺産(文化遺産)。タイとの国境のダンレック山地内に位置する。ヒンドゥー教のシヴァ神に捧げられた寺院で、9世紀末にヤショーヴァルマン1世によって建設され、11世紀前半、クメール王朝のスーリヤヴァルマン2世の時代に増築されたといわれている。交通の便に恵まれていない、国境に近い遠隔地にあるため、保存状態は良好である。断崖のある岬など、周囲の自然環境と、寺院としての宗教的目的に適合していて、レリーフの装飾は傑作といわれている。◇英名はTemple of Preah Vihear