プレバン(読み)ぷればん(英語表記)René Pleven

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレバン」の意味・わかりやすい解説

プレバン
ぷればん
René Pleven
(1901―1993)

フランスの政治家。カナダでの実業活動から1940年ドゴール自由フランス運動に身を投じ要職を歴任した。フランス解放後、下院議員(1945~1973)に選ばれ、民主社会主義抗戦同盟(UDSR)の創立者の一人となり総裁(1946~1953)を務めた。その間、財務相、国防相などを歴任したのち二度首相となり(1950~1951、1951~1952)、プレバン計画とよばれたヨーロッパ防衛共同体EDC)の構想を推進したが流産した。1969年のポンピドーの大統領当選に貢献し法相(1969~1973)を務めた。

[平瀬徹也]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プレバン」の意味・わかりやすい解説

プレバン
Pleven, René

[生]1901.4.15. レンヌ
[没]1993.1.13. パリ
フランスの政治家。パリ大学で法律を学んだのち,実業界で活躍した。第2次世界大戦中の 1940年から C.ドゴールと行動をともにし,自由フランス臨時政府の各種局長を経て,44年植民相,解放後のドゴール臨時政府の蔵相をつとめた。 45年下院議員,46~53年民主社会主義抗戦同盟 UDSR党首。 49~50年国防相,50~52年2度にわたって首相。 50年ヨーロッパ防衛共同体 EDC構想 (プレバン計画 ) を提唱,52年調印されたが,54年フランス議会はその批准拒否。 52~54年再び国防相,58年5月短期間ながら P.フリムラン内閣の外相。 UDSRを離脱し,59年現代民主連合 UDMを結成。 66年フランスの北大西洋条約機構 NATO脱退に反対。 69年法相,73年3月辞任。

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