最新 地学事典 「プロピライト変質作用」の解説
プロピライトへんしつさよう
プロピライト変質作用
propylitic alteration
緑泥石・アルバイトあるいはカリ長石・石英の生成を特徴とする熱水変質作用。プロピライト化作用とも。しばしば方解石・緑れん石・黄鉄鉱を伴う。副次的鉱物は濁沸石・ワイラケ沸石・セリサイト・赤鉄鉱・磁鉄鉱・緑泥石/スメクタイト混合層鉱物・スメクタイトなど。岩石の全岩化学組成は大きく変化しないが,少量のH2O・CO2・Sが加わる。およそ150~300℃の温度条件と推定される。典型的には安山岩質・デイサイト質の火山岩類の変質として知られているが,原岩の種類は問わない。安山岩の場合,斜長石のアルカリ長石化,輝石・角閃石の緑泥石化,石基の脱ガラス化が進み,暗緑~淡緑色の緻密な変質岩となる。斑岩銅鉱床の最外部変質帯として水平的に数kmにわたって発達。また,地熱地域あるいは浅熱水鉱床地域の熱水変質帯として広く発達し,外側あるいは上方に向かってスメクタイトや低温生成の沸石(輝沸石・モルデン沸石)で特徴づけられる変質帯を経て非変質岩に移行。なお,同様に緑泥石・石英で特徴づけられる緑泥石化作用は,水/岩石比の大きな条件で生じたもので斜長石が分解消失する。
執筆者:井沢 英二
参照項目:緑泥石化作用
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

