プロメテウス解縛(読み)プロメテウスカイバク(その他表記)Prometheus Unbound

デジタル大辞泉 「プロメテウス解縛」の意味・読み・例文・類語

プロメテウスかいばく【プロメテウス解縛】

《原題Prometheus Unboundシェリーによる詩劇。全4幕。1820年刊。アイスキュロスの「縛られたプロメテウス」を下敷きとする作品

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロメテウス解縛」の意味・わかりやすい解説

プロメテウス解縛
ぷろめてうすかいばく
Prometheus Unbound

イギリスの詩人シェリーの詩劇。四幕。1820年刊。アイスキロスの『縛られたプロメテウス』に基づいているが、この人類の擁護者が原作のように妥協をせず、どこまでも秘密を明かさないため、ついに圧制者ゼウスは奈落(ならく)に落ち、地上に愛と自由の理想郷が実現するというテーマ。社会改革の理想がプロメテウス神話という絶好媒体を得て、宇宙論的な広がりと奥行をもつ壮大な叙事詩に結晶したもので、シェリーの想像力の特質が余すところなく生かされている。

[上島建吉]

『石川重俊訳『縛を解かれたプロミーシュース』(岩波文庫)』

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