日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘイク」の意味・わかりやすい解説
ヘイク
へいく
hake
merluccid hake
硬骨魚綱タラ目メルルーサ科Merlucciidaeの魚類の英名。スペイン語でメルルーサmerluzaという。日本ではメルルーサやメル、産地によっては英名のヘイクでも流通している。Merluccius merluccius、Merluccius hubbsi、Merluccius australisなどおよそ13種の総称である。大西洋の両側、インド洋の最南西部、東太平洋、ニュージーランドに分布し、おもに陸棚斜面に生息する。体は細長くて、側扁(そくへん)する。背びれは2基、臀(しり)びれは1基で、第2背びれと臀びれの基底は著しく長く、後部縁辺は浅くくぼむ。尾びれの後端は湾入形または截形(せっけい)。底魚として重要な水産資源であり、鮮魚、冷凍、切身、乾燥、塩蔵、缶詰、フィッシュミール(魚粉)などで取引される。日本では切身はフライにされて、ファストフード店、給食などでよく利用されている。
[落合 明・尼岡邦夫]