生体物質についてのレオロジーをバイオレオロジーbiorheologyといい,その対象は血液,血管,骨格筋,平滑筋,骨,軟骨,関節,子宮頸管粘液,喀痰,眼球,細胞分裂,原形質流動など多方面にわたる。なかでも研究が最も盛んに行われているのは血液,血管に関するレオロジーで,これをとくにヘモレオロジーという。血液は塩類とタンパク質を含む血漿に,変形性に富む血球成分が高濃度に懸濁している液体で,特異な流動的性質を示し,血管壁の粘弾性特性,心臓の拍出特性と相まって血圧,血流量などに大きな影響を及ぼす。また血球と血管内皮の相互作用,たとえば血栓形成は動脈硬化の発生,進展に関連が深い。糖尿病の際の微小血管障害の要因の一つに血液のレオロジー的性質の異常があげられている。
執筆者:東 健彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...