ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘールトヘン」の意味・わかりやすい解説
ヘールトヘン
Geertgen tot Sint Jans
[没]1495. ハールレム
オランダの画家。 tot Sint Jansはハールレムのヨハネ騎士団における名称。 A.アウワテルに師事し,ハールレムで活躍,28歳で死亡したことが知られている。ハールレムの聖ヨハネ修道院の祭壇画を制作し,宗教上の理由から中央の一翼は破壊されたと伝えられているが,他の一翼は表裏2枚に分けられてウィーン美術史美術館に現存する。表面は『ピエタ』で深い感情を表現し,裏面はより現実的な作風の『洗礼者ヨハネの骨の焼却』で,ともに祭壇画としては従来の伝統をこえる劇的な構成である。そのほか『荒野の聖ヨハネ』 (1490頃,ベルリン国立美術館) などが彼の作とされている。
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