ベイヌム

百科事典マイペディア 「ベイヌム」の意味・わかりやすい解説

ベイヌム

オランダ指揮者。オランダ南東部のアルンヘムに生まれ,アムステルダム音楽院に学ぶ。1920年ピアノ奏者としてデビュー後オランダ各地の合唱団管弦楽団で指揮者を務め,1931年モントゥー推薦アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の副指揮者となる。1945年メンゲルベルク後任として同楽団の首席指揮者となり,生涯そのポストにあった。1949年―1952年ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者,1956年―1958年ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督を兼任。リハーサル中に心臓発作で倒れ,57歳で急逝。J.S.バッハヘンデルから同時代作品まで広いレパートリーをもち,中でもブルックナー定評があった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベイヌム」の意味・わかりやすい解説

ベイヌム
べいぬむ
Eduard van Beinum
(1901―1959)

オランダの指揮者。生地アルンヘムの管弦楽団のビオラ奏者から指揮に転じ、1926年ハールレム交響楽団指揮者、31年メンゲルベルクのもとでアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の副指揮者、38年正指揮者、そして45年メンゲルベルクの後を継ぎ第3代常任指揮者となる。その間ヨーロッパ各地に客演し、国際的に知られるようになった。54年フィラデルフィア管弦楽団を指揮してアメリカにもデビュー、56~58年ロサンゼルス・フィルの指揮者を兼任。ドイツ音楽をレパートリーとし、中庸で端正な表現のなかに現代的な感覚を注ぎ込み、親しみやすい芸風を築いた。アムステルダムに没。

[岩井宏之]

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