ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベッセマー法」の意味・わかりやすい解説
ベッセマー法
ベッセマーほう
bessemerizing; Bessemer process
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→転炉
…脱リン,脱硫ができず,したがってリンと硫黄の少ない銑鉄しか使用できなかったのである。スウェーデンのゲランソンG.F.Göransson(1819‐1900)がリンと硫黄の少ない,マンガンの多いダネモラ鉱石を原料とした木炭銑から優秀な転炉鋼を製造することに1858年7月18日に成功したとき,初めてベッセマー法が工業化されたということができる。ベッセマーもはじめスウェーデン銑を使用したが,のちにイギリス,カンバーランドのヘマタイト(赤鉄鉱),スペインのビルバオ鉱石などから優秀なベッセマー銑を製造し,ベッセマー法の大規模な発展が始まる。…
… 転炉製鋼法は,1856年イギリスのH.ベッセマーが得た特許が発祥で,ほかにトーマス法,LD法,OBM,複合吹錬法などがあって,時代によりそれぞれの役割を果たしてきた。ベッセマー法は酸性底吹転炉法とも呼ばれている。錬鉄でなく,溶鋼を大量に得る製鋼法を近代製鋼法と呼ぶとすれば,ベッセマー法によって近代製鋼法が誕生したことになる。…
※「ベッセマー法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」