恵美須ヶ鼻造船所跡(読み)えびすがはなぞうせんじよあと

日本歴史地名大系 「恵美須ヶ鼻造船所跡」の解説

恵美須ヶ鼻造船所跡
えびすがはなぞうせんじよあと

[現在地名]萩市大字椿東 中小畑

日本海に突出するなかだい南端、恵美須ヶ鼻にあった萩藩の造船所。

伊豆君沢くんたく(現静岡県田方郡)でロシア軍艦建造に従った幕臣大工の派遣を幕府に請い、安政三年(一八五六)当地に造船所を開設した。その規模は製鋼所五二坪半、君沢型造船所八四坪、船材切組五五坪、絵図小屋三五坪、蒸気製造所四〇坪からなる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「恵美須ヶ鼻造船所跡」の意味・わかりやすい解説

恵美須ヶ鼻造船所跡【えびすがはなぞうせんじょあと】

山口県萩市,萩漁港北側の恵美須ヶ鼻にあった萩藩の造船所跡。伊豆でロシア軍艦の築造に携わった人々の派遣要請を幕府が認め,1856年に開設。大板山たたら製鉄遺跡で産出された鋼を用い,1856年12月に軍艦〈丙辰丸(へいしんまる)〉を,1860年5月には帆船〈庚申丸〉を進水させている。2015年,〈明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業〉の構成資産の1つとして世界文化遺産に登録。

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