ペトラロナ(その他表記)Petralona

改訂新版 世界大百科事典 「ペトラロナ」の意味・わかりやすい解説

ペトラロナ
Petralona

ギリシャ北東部,テッサロニキの37km東南,ペトラロナ村の名称で,1960年に石灰岩洞窟からヒトの頭骨化石が発見されたので,その洞窟遺跡および人骨の名称になった。男性と思われる頭骨は,下顎骨はないが,それ以外は保存がよい。脳頭蓋は巨大で,長く,やや低く,かなり広い。骨が厚いので,頭蓋腔容積(脳容積より10%ほど大きい)は1220mlと,外見のわりに小さめである。眼窩上隆起は巨大で,内部には広大な前頭洞がある。顔面は大きく,前方に突出し,ホモ・ネアンデルタレンシスに類似するが,さらに幅広い。全体的な特徴を総合して,ザンビアのカブウェ,エチオピアのボド,フランスのアラゴなどとともにホモ・ハイデルベルゲンシスに属するとみなされる。年代は,頭骨を包んでいた石灰岩の年代が,電子スピン共鳴法で70万~20万年前と推定された。最近では,ウラン系列法の結果とも合わせて,25万~15万年前が妥当と考えられている。
ホモ・ハイデルベルゲンシス
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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