ボド(読み)ぼど(英語表記)Bodo

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボド」の意味・わかりやすい解説

ボド(民族)
ぼど
Bodo

インドのアッサム地方に住むチベット・ビルマ語族の人々の総称。平原カチャリ、山地カチャリ(ディマサ)、ガロラバ、メチュ、ディマル、コチュ、クティヤ、ジャイジョング、ホジャイ、ラルング、モランなどの諸族からなり、人口総数は約120万人と推定される。かつてはボド人としての統一された文化をもっていたと考えられるが、現在では文化内容は一様でない。ヒンドゥー文化の影響を強く受けてカースト制度を取り入れている部族もある。一般には父系社会であるが、諸族のうちガロ人は母系である。ガロ人は、サンマとマラックとよばれる二つの胞族に分かれ、結婚は両者の間で行われる。サンマとマラックはそれぞれいくつかの母系血縁集団に分かれ、さらにそれがいくつかの村に分かれて住む。結婚は、特定のサンマの村とマラックの村の間で行われ、妻方居住婚をとるため、一つの村は、大部分が特定の血縁集団の女子成員とその未婚の男子、および特定の村から結婚によってきた男からなる。村長はその村の創始者の血縁集団の女の夫で、村長の地位は、村長の娘と結婚した村長の姉妹の息子に譲られる。

[板橋作美]


ボド(フランスの指揮者)
ぼど
Serge Baudo
(1927― )

フランス指揮者マルセイユ生まれ。パリ音楽院で学び、1950年ラムルー管弦楽団を指揮してデビュー、以後フランス国内のオーケストラで経験を積む。1962年からパリオペラ座パリ管弦楽団、リヨン管弦楽団の常任指揮者や音楽監督歴任。この間ヨーロッパ各地の管弦楽団に客演を重ね、国際的に知られるようになった。感覚美より端正な造型を重んずる芸風は、フランスの指揮者には珍しい。1970年(昭和45)初来日。

[岩井宏之]

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百科事典マイペディア 「ボド」の意味・わかりやすい解説

ボド

インドのアッサム地方に住む人びと。チベット・ビルマ語派のボド語を話し,指定部族の一つ。13世紀にタイ族の侵略を受けるなどして分散したが,かつては支配的民族として王国をつくっていたという。人口40万人程度と推定され,西方からの文化の影響により大部分は表面的にはヒンドゥー化。
→関連項目アッサム[州]

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